新潟中越地震ボランティア活動に参加して
                           吉岡尊志

 11月6日に現地入りし10日まで滞在したが、JSCA本部からの要請により、「被災建築物応急危険度判定」の活動に2日間参加した。
 新潟県職員と小千谷市職員に同行して計12棟の公共建物を調査したが、構造的に問題となる被害は殆ど無く、窓ガラスの破損、壁のせん断ひび割れ、外壁の剥落など修復可能な被害の範囲であった。内陸型の大きな地震規模にも拘らず、甚大だった阪神淡路大震災のボランティアと比べ被害が桁違いに小さかったことが第1印象である。この要因は、震源地が大都市でなかったことと火災が発生しなかったことがまず挙げられる。また、豪雪地帯であることから建物が頑丈に造られていることも幸いしたと言える(設計積雪量:札幌140cmに対し中越地方250cm)。木造住宅の1階の崩壊や全壊は川口町で多く見られたが共通して築40〜50年と思われるかなり古いものばかりあり、隣接する比較的新しい住居は無被害と対照的であった。倒壊した建物は納屋とか車庫として使用しているものが多く人的被害を免れた感じだ。地震災害に付きもののライフラインとインフラの被害は広範囲にみられるが、阪神淡路の教訓からか、初動支援では自衛隊、警察、消防、建設業者など全国各地からの大量動員が目についた。被災者を心身共に長期間苦しめないためにも、今後の被災者救援や復旧対策は更なる体制づくりを望みたい。
 今回のボランティア活動は、短期間であったが余震を何度も感じ、特に移動中震度5強の揺れには驚いた。何人もの被災者と接しながら建物に対する安全性の確保は構造設計者の最大の使命であることを強く感じた。
JSCAの危機管理体制づくりは本年から全国的に取り組んでいるが、早々に行政機関との連携体制を提示してJSCAの存在を強くアピ-ルしていきたいと考えている。
               高松 圭
今回、新潟県中越地震における応急危険度判定のボランティアを初めて経験した訳ですが、簡単な講習会を受けただけで、実践で発揮できるかかなり不安でしたので、マニュアルを再度読み直して調査に挑みました。私が調査した班は経験豊かな人が多くかなり助けていただきました。
テレビなどの報道では、感じられない地元の人たちの声を聞いたり被災建物を調査することは構造設計の重要性を再確認できたと思います。
 今後も、ボランティア活動のチャンスがあればチャレンジしたいと考えております。 また、被災した地域の皆様には、早期復興を心から願います。